発達障害のある子に合う学習支援とは?自閉症・ADHD・学習障害の特徴と家庭教材の選び方【2026年版】

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発達障害のある子の家庭学習で、「集中できない」「何度教えてもなかなか覚えてくれない」「読み書きや計算でつまずく」などの悩みを抱えていませんか?

実に多くの保護者が同様の悩みを抱えています。

その場合に大切なのは、このまま子どもをもっと頑張らせることではなく、自閉症、ADHD、学習障害の特性を踏まえて、学び方や環境を調整することです。

この記事では、博士号を持つ筆者が、文部科学省の手引きや国内外の専門機関・大学の研究資料をもとに、発達障害のある子に多い学習上の困りごとや、家庭学習のポイントを分かりやすく説明します。

後半では、家庭教材や家庭教師を選ぶときに確認したいポイントも解説します。

発達障害・特性のお子さんの勉強がうまくいかず、家庭学習や教材選びで迷っている方は、最後まで読むことで、特性ごとの問題の特徴や、家庭で取り入れやすい学習方法、学習サービス選びの判断軸を知ることができます。

目次(クリックすると移動できます)

セクション1|発達障害・特性のある子の学習で、まず知っておきたいこと

家庭学習で、このような悩みはありませんか

発達障害・特性のある子の家庭学習では、まず「なぜ勉強がうまく進まないのか」を整理することが大切です。保護者の方の中には、次のような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

  • 「勉強させたいのに、なかなか集中してくれない」
  • 「説明した直後は分かっているようなのに、すぐ忘れてしまう」
  • 「理解力はあるはずなのに、テストで点数につながらない」
  • 「読み書きに時間がかかり、宿題だけで疲れてしまう」
  • 「苦手な教科になると、すぐ嫌がる」
  • 「何度教えても同じところでつまずく」
  • 「親が教えようとすると、すぐケンカになってしまう」

こうした状態が続くと、保護者として不安になるのは自然なことです。

  • このまま学校の授業についていけなくなるのではないか。
  • 苦手が増えて、勉強嫌いになってしまうのではないか。
  • 受験や進路に影響するのではないか。

このような悩みや不安を抱える保護者は実に多いです。

しかし、ここで、発達障害・特性のある子が勉強でつまずくとき、それは必ずしも「素質がない」「努力していない」ということを意味しない点が重要です。

自閉症のある子では、見通しのもちにくさ、感覚過敏、興味や得意・不得意の偏りなどが学習に影響することがあります。

ADHDのある子では、注意の持続、手順の整理、時間管理、衝動性、多動性などが学習の進めにくさにつながることがあります。

学習障害のある子では、読む、書く、聞く、話す、計算する、推論するなど、特定の学習活動に強い困難が出ることがあります。

合わない学び方を続けると、苦手意識が強くなりやすい

このような特性による学習のつまずきは、自然には解決しにくいことが知られています。

特性自体は時とともに目立たなくなることがあります。しかし、特性による勉強のつまずきは放置したり、合わない学び方を続けたりすると、苦手が積み重なり、勉強への抵抗感が強くなり、「どうせ自分はできない」となりやすいです。たとえば

  • 文字だけの問題集が合わない子に、同じ問題集を何度もやらせる。
  • 長い説明を聞き続けるのが苦手な子に、一方的な授業を続ける。
  • 前の学年のつまずきが残っている子に、今の学年の内容だけを繰り返させる。

このような形では、努力しているのに成果につながりにくく、親子ともに疲れてしまうことがあります。

合う学び方に調整できれば、成果につながりやすくなる

それでも、子どもの特性に合う学び方に調整できれば、着実に成果を出しやすくなります。たとえば

  • 1回の学習量を減らす。
  • 学習の流れや終わりを見えるようにする。
  • 指示を短く具体的にする。
  • 保護者が一人で抱え込みすぎない。

実際に、発達障害に合う方法で成績アップした学生は多数います。さらに、日本学生支援機構の調査では、発達障害のある学生で、大学・短大・専門学校への進学者数が増えているのが確認できます。

つまり、発達障害・特性があるから進学できない、伸びない、ということではありません。大切なのは、子どもがどこで困っているのかを見て、その子に合う学び方や支援方法を考えることです。

このページで扱う内容

このページでは、自閉症、ADHD、学習障害のある子に見られやすい学習上の困りごとと、家庭学習でどのような工夫が必要になるのかを説明していきます。

その際に、文部科学省の「障害のある子供の教育支援の手引」や、国内外の専門機関や大学の資料や論文を参考データとして利用しています。

後半では、発達障害・特性のある子に家庭教材や家庭教師を選ぶとき、どのような点を確認すべきかも説明します。

まずは、お子さんがどこで困っているのかを整理し、その困りごとに合う学習方法を考えていきましょう。

あなたのお子さんが

自閉症ならセクション2

ADHDならセクション3

学習障害ならセクション4

該当するものを読んだ上で、学習ポイントまとめはセクション5

セクション2|自閉症(ASD)のある子の家庭学習で大切なポイント

ASDのある子の学習では、「勉強量を増やす」だけではうまくいかないことがあります。

大切なのは、子どもの特性に合わせて、学び方・環境・教材の使い方を調整することです。

とくに家庭学習では、次の4点を意識すると、子どもも保護者も取り組みやすくなります。

1. 体験を通して学べる機会を増やす

ASDのある子の学習では、言葉だけで説明するのではなく、実物を使う、手を動かす、生活場面と結び付けるなど、体験を通して学べる機会を増やすことが大切です。

理由は、ASDの特性により、実際に体験しなければ、行動等の意味を理解することが困難であることがあるためです。また、発達の水準として、移動運動などの体を動かすことが得意な傾向にあるためです。

具体的には、算数なら実物を動かして考える、理科なら観察や実験と結び付ける、国語なら実際の生活場面や経験と結び付けて意味を確認するなどの方法があります。オンライン教材を使う場合も、画面上の説明だけで終わらせず、必要に応じてノートに書く、手を動かす、身近なものを使って確かめると理解につながりやすくなります。

2. 興味や得意・不得意の偏りを前提に、学習を設計する

ASDのある子の学習では、興味の偏りや得意・不得意の差を前提に、学習内容や進度を柔軟に変えることが大切です。

理由は、興味の偏りやこだわりの強さです。特定の事柄への深い興味や関心によって、一部の教科や分野等の成績が特に高いことがある一方で、興味や関心のない事柄に対しては、学ぼうとする意欲が高まらない場合があるためです。

さらに、特性上の知能の傾向性も考慮すべきです。すなわち、言語の発達年齢は生活年齢よりも低く、類推などの能力が低く、一部の記憶能力がほかの能力より高い傾向です。知能検査でも、発達の水準にアンバランスさが見られやすいです。

具体的には、言語理解や類推など、ASDのある子に共通して課題になりやすい部分は重点的に支援します。一方で、それ以外の苦手は個人差が大きいため、どこでつまずいているのかを的確に特定し、個別に対応できる学習方法を選ぶことが重要です。

得意な部分は定型の子よりも伸ばしやすいため、学年や教科の上限を決めず、得意な教科・単元はどんどん先に進められるようにします。 苦手と得意な部分を的確に見極めて、苦手対策を重点的にし、得意な教科はどんどん進めるなど、教科ごとに学習進度を柔軟に変えることが大切です。

好きなものを勉強に活かすのもよい方法です。たとえばアニメ・ゲームやPCが好きなら、アニメ・ゲーム要素を組み込んだ教材やPCで使える教材を選ぶことで、勉強へのやる気を高めることが期待できます。

3. 集団塾より、個別に確認できる塾・教材を選ぶ

ASDのある子には、集団で一斉に説明を受ける形よりも、本人が個別に確認できる学習環境のほうが合います。

理由は、集団での活動場面における一斉指示や説明では、その指示や説明が自分に対することとして捉えられないことがあるためです。

そのため、提示されたものを注視すること、教師の示範を受け止めて模倣すること、他者からの指示を理解して応じることを苦手としていることが多いです。

さらに、ASDのある子は、場の空気を読むことが難しかったり、感覚過敏があったりすることがあります。集団塾では、周囲の音、教室の雰囲気、急な予定変更、講師の一斉説明などに合わせる必要があるため、子どもによっては負担が大きくなることがあります。

ほかにも、2で提示した学習環境を用意できる集団塾がかなり限られているためです。

具体的には、個別指導塾、家庭教師、オンライン教材/strong>などを候補に入れます。本人のペースで説明を確認できること、本人の感覚の特性に合わせやすいこと、必要なところだけ繰り返し確認できることを重視するとよいです。

4. 保護者が一人だけで抱え込まない形にする

ASDのある子の学習支援では、保護者が一人だけで抱え込まない形をつくることも大切です。

理由は、ASDのある子どもの保護者のストレスは高いという報告があり、本人が集団から離れて行動したり活動したりする様子が見られることで、保護者自身も孤立してしまうことがあるためです。

さらに、ASDのある子は特性や困りごとの出方で個人差が大きいため、保護者だけで子どもの特性をすべて把握し、学習環境を一から整えるのは負担が大きくなるためです。

実際に学習を進める中で、「この説明では伝わらない」「急に嫌がる」「特定の単元だけ極端につまずく」「音や画面刺激で集中できない」などの問題が起きたときに、保護者一人で原因を見極め、毎回対策を考えるのは簡単ではありません。

具体的には、保護者だけが毎回つきっきりで教える形にしないことが大切です。子どもが自分で確認できる教材、学習の見通しを立てやすい仕組み、保護者が進み具合を確認しやすい仕組み、必要に応じて相談できる相手がいる学習環境を選ぶことが重要になります。

そのほかに確認したいASDの学習支援ポイント

4点に加えて、ASDのある子の家庭学習では、次のような点も確認しておきたいところです。

5. 見通しがつくようにする

5. 見通しがつくようにする

ASDのある子の家庭学習では、「これから何をするか」「どの順番で進めるか」「いつ終わるか」が分かるようにすることが大切です。

理由は、日々の日課と異なる予定や急な変更に対応できず、混乱したり、不安になったりして、どのように行動したらよいか分からなくなることがあるためです。

ノーサンプトン大学の研究では、見通しを見える化することによって、ストレスや不安を減らし、その結果として問題行動を減らしたり、課題に取り組む行動を増やしたりできることが示されています、

具体的には、今日やる内容、学習の順番、休憩のタイミング、終わりの目安を、表・カード・メモ・画面上の表示などで確認できるようにします。教材を選ぶ場合も、単元や学習ステップが分かりやすいもののほうが使いやすいです。

6. 言葉だけでなく、視覚情報で理解できるようにする

6. 言葉だけでなく、視覚情報で理解できるようにする

ASDのある子の学習では、口頭説明だけでなく、目で確認できる情報を使うことが大切です。

理由は、ASDのある子どもの認知の特性として、耳から入る聴覚的な情報を処理することよりも、目から入る視覚的な情報を処理することのほうが得意であるという「視覚認知の優位」が挙げられるためです。また、言葉による指示だけでは行動することが難しい場合が多いこともあります。

具体的には、文字だけでなく、写真、図、イラスト、模型、実物、活動予定表、手順表などを使います。教材を選ぶ場合も、文章だけで説明する教材より、図解、アニメーション、画面上の手順表示などで理解しやすい教材が合います。

ただし、具体的にどれを使えばいいか迷う方も多いでしょう。その場合は、視覚情報を適切に組み合わせた教材を選ぶのもよいです

7. 抽象的な指示を避け、具体的な手順にする

7. 抽象的な指示を避け、具体的な手順にする

ASDのある子には、「ちゃんとやって」「集中して」「丁寧に書いて」といったあいまいな言い方ではなく、行動に移せる形で伝えることが大切です。

理由は、あいまいで抽象的な表現が意味する内容を理解することが困難な場合、指示の内容を具体的に理解することが難しいためです。

具体的には、「問題文を読む」「数字に線を引く」「式を書く」「1問解いたら答えを見る」のように、手順を小さく分けます。教材や塾を選ぶ場合も、何をすればよいかが毎回明確で、学習の手順が細かく分かれているものが使いやすいです。

8. 感覚過敏やこだわりに合わせて、学習環境を調整する

8. 感覚過敏やこだわりに合わせて、学習環境を調整する

ASDのある子の家庭学習では、教材の内容だけでなく、音、光、場所、予定変更などの学習環境にも注意することが大切です。

理由は、感覚に過敏性や鈍感性があったり、感覚の発達に偏りがあったりする場合があるためです。パデュー大学の研究でも示されているように、感覚過敏のある子は音、照明、人の動きなどの刺激に気を取られやすいため、勉強に集中しにくくなります。

具体的には、静かな場所で学習する、学習時間を一定にする、休憩場所を用意する、イヤーマフやノイズキャンセリングヘッドホンを使うなどの方法があります。オンライン教材を使う場合も、音量、画面の刺激、学習時間を調整できるかを確認するとよいです。

9. 気持ちを伝える手段を、言葉だけに限定しない

9. 気持ちを伝える手段を、言葉だけに限定しない

ASDのある子の家庭学習では、「分からない」「疲れた」「嫌だ」「休みたい」といった気持ちを、言葉以外でも伝えられるようにすることが大切です。

理由は、嬉しい気持ちや悲しい気持ちを伝えにくい場合があり、自分の気持ちを適切に伝えることが難しいと、自分をたたいたり、不適切な関わり方をしたりすることがあるためです。

具体的には、感情を表した絵カード、シンボルマーク、メモなどを使います。家庭学習でも、「休憩」「もう一度」「分からない」「終わり」などを言葉以外で伝えられるようにしておくと、親子の衝突を減らしやすくなります。

10. 情緒が不安定になったときの対処法を用意しておく

10. 情緒が不安定になったときの対処法を用意しておく

ASDのある子の家庭学習では、情緒が不安定になったときに、どう落ち着きを取り戻すかをあらかじめ考えておくことが大切です。

理由は、ASDのある子どもは、予定通りに物事が進まなかったり、大きな音がしたり、自分の気持ちをうまく伝えられなかったりすると、混乱したり、不安になったりして、かんしゃくを起こしやすいことがあるためです。

ピッツバーグ大学の研究でも、自閉症のある子どものかんしゃくや攻撃的な反応は、反抗ではなく、自閉症の特性(コミュニケーションの困難、感覚過敏、変化への弱さ、こだわり、社会的状況の読み取りにくさなど)による場合があると指摘されています。

具体的には、無理に学習を続けさせるのではなく、落ち着ける場所に移動する、慣れ親しんだ活動にいったん戻る、休憩カードやメモで気持ちを伝えられるようにする、音や光などの刺激を減らす、といった方法を用意しておきます。家庭学習では、勉強を進めることだけでなく、気持ちを切り替えながら学習に戻れる仕組みをつくることも重要です。

あなたのお子さんが

自閉症ならセクション2

ADHDならセクション3

学習障害ならセクション4

該当するものを読んだ後で、学習ポイントはセクション5

セクション3|注意欠陥多動性障害(ADHD)のある子の家庭学習で大切なポイント

ADHDのある子の学習では、「集中しなさい」「落ち着いてやりなさい」と声をかけるだけでは、うまくいかないことがあります。

ADHDのある子は、注意を持続すること、順序立てて進めること、衝動を調整すること、最後までやり遂げることに難しさが出ることがあります。

そのため、家庭学習では、子どもの努力だけに任せるのではなく、学習量、手順、時間、環境、声かけを調整することが大切です。

とくに家庭学習では、まず次の4点を意識すると、子どもも保護者も取り組みやすくなります。

1. 学習内容を小さく分ける

ADHDのある子の家庭学習では、長い課題を一度に進めようとするのではなく、学習内容を小さく分けることが大切です。

理由は、ADHDのある子は、注意の集中を持続することが苦手であり、活動に持続的に取り組むことが難しい場合があるためです。学習内容が長すぎたり、終わりが見えにくかったりすると、途中で気が散る、別のことに意識が向く、何をしていたか分からなくなる、最後までやり遂げにくくなる、といったことが起こりやすくなります。

具体的には、「30分勉強する」「このページを全部終わらせる」のように大きく区切るのではなく、「計算を5問だけ解く」「漢字を3つ確認する」「動画を1本見たら休憩する」「1つの小単元だけ取り組む」のように、短い単位で終わる課題に分けます。

教材を選ぶ場合も、1回あたりの学習量が多すぎないこと、単元が細かく分かれていること、途中で区切りやすいことが重要です。ADHDのある子には、長時間がんばらせるよりも、短い学習を積み重ねられる設計のほうが合いやすいです。

2. 手順・時間・進捗を見えるようにする

ADHDのある子の家庭学習では、学習の手順、活動の流れ、残り時間、やることの優先順位を見えるようにすることが大切です。

理由は、ADHDのある子は、学習などの課題や活動を順序立てて行うことが難しい場合があるためです。また、指示に従えず、最後までやり遂げられなかったり、反対に過度に集中してしまい、終了時刻になっても活動を終えることができなかったりする場合があります。

具体的には、「まず動画を見る」「次に問題を3問解く」「答え合わせをする」「間違えた問題だけやり直す」のように、学習の流れを段先に明示します。 メモ、チェック表、スケジュール、時計、タイマーなどを使い、今どこまで終わったのか、次に何をするのか、あとどのくらいで終わるのかを確認できるようにします。

教材を選ぶ場合も、学習の順番が分かりやすいこと、進捗が見えること、どこまで終わったかを保護者も確認しやすいことが重要です。やることが見えると、子ども自身も行動を落ち着いて調整しやすくなります。

3. 注意を向ける場所を分かりやすくする

ADHDのある子の学習では、どこに注目すればよいかを分かりやすく示すことが大切です。

理由は、ADHDのある子は、注目すべき箇所が分からない、注意を持続できる時間が短い、他のことに気を取られやすいといった注意機能の特性があるためです。問題文の大事な部分を読み飛ばしたり、説明の途中で別のことに意識が向いたり、細かいところまで注意を払えず不注意な間違いをしたりすることがあります。

具体的には、注目すべき箇所を色分けする、重要な言葉に線を引く、手で触れるなど他の感覚も使う、指示を段階に分けて順に示す、といった方法があります。問題を解くときも、「まずここを見る」「次にここを確認する」と、見る場所を明確にすると取り組みやすくなります。

教材を選ぶ場合も、画面や紙面がごちゃごちゃしていないこと、重要な部分が分かりやすいこと、説明が段階的に示されることが大切です。

4. 興味や関心を学習の入口にする

ADHDのある子の家庭学習では、好きなものや興味のあるものを、学習の入口として活用することが大切です。

理由は、注意や集中を持続することが難しい場合でも、興味や関心がもてる導入があると、学習活動に入りやすくなるためです。反対に、興味を持てない課題や、集中して努力し続けなければならない課題は、避けやすくなることがあります。

具体的には、子どもの好きなテーマと学習内容を関連付ける、興味を引く導入から始める、ゲーム感覚で取り組める要素を使う、短く達成感を得られる課題から始める、といった方法があります。 危険防止策を講じた上で、本人が直接参加できる体験学習を取り入れることも有効です。

教材を選ぶ場合も、最初のハードルが低いこと、子どもが興味を持ちやすい導入があること、短い学習でも達成感を得やすいことを確認するとよいです。学習に入るまでの負担を減らすことが、継続しやすさにつながります。

そのほかに確認したいADHDの学習支援ポイント

上の4点に加えて、ADHDのある子の家庭学習では、次のような点も確認しておきたいところです。

5. 指示や情報を整理して伝える

5. 指示や情報を整理して伝える

ADHDのある子には、伝える情報を整理し、聞き逃しや見逃しを減らすことが大切です。

理由は、聞き逃しや見逃し、書類の紛失等が多い場合があるためです。口頭で一度に多くのことを伝えられると、一部を聞き逃したり、何をすればよいか分からなくなったりすることがあります。

具体的には、指示は短く分けて伝える、近づいて目を合わせて伝える、メモなどの視覚情報を使う、掲示物や教材を整理して余計な情報を減らす、静かで集中できる環境をつくる、といった方法があります。

家庭学習でも、保護者が口頭で何度も説明するより、やることをメモや画面で確認できる形にしたほうが取り組みやすくなります。

6. 失敗を責めるより、行動を調整する力を育てる

6. 失敗を責めるより、行動を調整する力を育てる

ADHDのある子には、注意や叱責だけで行動を変えようとするのではなく、自分で行動を調整する力を育てることが大切です。

理由は、衝動の抑制が難しかったり、自己の状態の分析や理解が難しかったりするため、失敗を繰り返したり、目的に沿って行動を調整することが苦手だったりするためです。注意や叱責では行動が改善しないことを、心得ておく必要があります。

具体的には、自分の行動と出来事との因果関係を図で確認する、実現可能な目標を立てる、点検表を活用して振り返る、といった方法があります。 「なぜできないの」と責めるより、「どうすれば次はやりやすくなるか」を一緒に確認することが大切です。

家庭学習でも、ミスや離席を責め続けるのではなく、課題量、休憩、机まわり、声かけ、チェック方法を調整し、子どもが自分に合った取り組み方を見つけられるようにします。

7. 成功体験を増やす

7. 成功体験を増やす

ADHDのある子には、失敗を減らすだけでなく、成功体験を増やすことが大切です。

理由は、活動に持続的に取り組むことが難しく、不注意による紛失等の失敗や衝動的な行動が多くなりやすいためです。失敗や注意される経験が続くと、学習への苦手意識が強くなることがあります。

キングス・カレッジ・ロンドンの研究では、ADHDのある子どもは、難しい問題や採点される問題に取り組む意欲が定型の子より低く、その一因はそれまでの失敗体験にあると指摘されています。

具体的には、十分な活動時間を確保する、課題を小さく分ける、できたことを具体的にほめる、良い面を認め合える雰囲気をつくる、困ったときに相談できる人や場所を用意する、といった方法があります。

家庭学習でも、「最後までできた」「今日は1問だけでも始められた」など、小さな成功を見つけてほめることが大切です。他人と無条件に比べてもあまり意味がないことも理解しておきましょう。

8. 姿勢や座り方を責めるより、環境を調整する

8. 姿勢や座り方を責めるより、環境を調整する

ADHDのある子には、姿勢の崩れや落ち着きのなさを責めるのではなく、姿勢を保ちやすい環境を整えることが大切です。

理由は、身体全体や一部が常に動いてしまうという多動性により、自分でも気付かない間に座位や立位が大きく崩れ、活動に円滑に取り組めなくなってしまう場合があるためです。また、特性による状態であることを理解した上で、執ように繰り返し指導を行うことは逆効果となることに留意する必要があります。

具体的には、姿勢が崩れにくい机や椅子を使う、姿勢保持のチェックポイントを自分で確認できるようにする、長時間同じ姿勢を求めすぎない、といった方法があります。

家庭学習でも、「じっと座りなさい」と繰り返すだけでなく、短時間で区切る、休憩を入れる、座りやすい環境にするなど、学習しやすい状態を作ることが重要です。

9. 情緒が高ぶったときの落ち着き方を用意する

9. 情緒が高ぶったときの落ち着き方を用意する

ADHDのある子には、注意されたときや失敗したときに、興奮を鎮める方法をあらかじめ身に付けておくことが大切です。

理由は、自分の行動を注意されたときに、衝動的に反発して興奮を静められなくなる場合があるためです。また、注意や集中を持続し、安定して学習に取り組むことが難しい場合もあります。

具体的には、自分を落ち着かせることができる場所に移動する、いったんその場所を離れる、深呼吸をする、といった方法を練習しておきます。刺激を統制した落ち着いた環境で、必要なことに意識を向ける経験を重ねることも大切です。

家庭学習でも、注意された直後に無理に続けさせるのではなく、いったん落ち着く時間を作り、気持ちを切り替えてから学習に戻れるようにすると、親子の衝突を減らしやすくなります。

10. 保護者が一人だけで抱え込まないようにする

10. 保護者が一人だけで抱え込まないようにする

ADHDのある子の家庭学習では、保護者が一人だけで抱え込まないようにすることが大切です。

理由は、ADHDのある子の家庭学習では、勉強を教えるだけでなく、学習量の調整、声かけ、丸つけ、やり直し、気持ちの立て直しまで必要になりやすいためです。

ダブリン大学の研究でも、ADHDのある子どもの家庭学習は、親子のケンカ、うまくいかないことによる本人と保護者の自己否定、家庭内のストレスにつながりやすく、子どもの行動だけでなく保護者への支援も必要だと指摘されています。

具体的には、学校の先生、通級指導、特別支援教育コーディネーター、スクールカウンセラー、専門機関、教材のサポート、学習コーチなど、相談できる相手や仕組みを持つことが大切です。

家庭教材を使う場合も、子どもが今日やることを確認できるか、学習量を調整できるか、保護者が進み具合を確認できるか、必要に応じて相談できるサポートがあるかを確認します。

ADHDのある子の家庭学習では、保護者だけが頑張り続けることを前提にしないことが重要です。子どもに合う学習方法を整えると同時に、保護者が一人で抱え込まない仕組みを作ることが大切です。

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自閉症ならセクション2

学習障害ならセクション4

該当するものを読んだ後で、学習ポイントはセクション5

セクション4|学習障害(LD)のある子の家庭学習で大切なポイント

LD(学習障害)のある子の学習では、「もっと練習すればできる」「努力が足りない」と考えるだけでは、うまくいかないことがあります。

LDは、全般的な知的発達に遅れがある状態ではなく、読む・書く・聞く・話す・計算する・推論するなどのうち、特定の能力の習得や使用に著しい困難が出る状態です。

そのため、家庭学習では、どの学習活動でつまずいているのかを見極め、合う方法で学べるようにすることが大切です。

1. 苦手な学習領域を特定する

LDのある子の学習では、まず「読む・書く・聞く・話す・計算する・推論する」のうち、どの能力で困難が出ているのかを分けて見ることが大切です。

理由として、LDは、全般的な知的発達に遅れがある状態ではなく、特定の能力の習得や使用に著しい困難を示す状態だからです。そのため、「勉強が苦手」とひとまとめにすると、本当に支援すべき部分が見えにくくなります。

バージニア大学の研究で示されるように、たとえば読むことが苦手な子にに対して、原因を特定せずに「もっと読ませる」「何度も音読させる」を繰り返しても、効果は出にくいです。読みに必要な基礎スキルに焦点を当てた学習が重要となります。

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ウェスト・ミシガン大学の研究では、数学のLDは「計算が苦手」という単純な話ではなく、数の概念、計算手続き、暗算、数学的推論、文章題、ワーキングメモリ、処理速度、実行機能など、複数の要因が関係しうると示されています。そのため、学習では「算数をたくさんやる」だけでなく、どこでつまずいているかを見て、系統的にスクリーニングし、必要な部分を補うことが重要だと整理されています。

具体的には、読むことでは、音読時に読み間違いや読み飛ばしが多い、拾い読みになる、読むのが遅いといった様子を確認します。書くことでは、文字を書くのに時間がかかる、書き誤りが多い、板書の際に何度も黒板を見るといった様子を見ます。

計算では、数の順番や数が表す大きさの理解、加法・減法、九九の習得などを確認します。推論や認知面では、図形の模写、上下・左右・前後・遠近などの空間的な位置関係、目と手の協応動作などを見ます。

教材を選ぶ場合も、国語・算数という教科名だけで判断するのではなく、読む力でつまずいているのか、書く力でつまずいているのか、計算の基礎でつまずいているのかを確認することが重要です。

2. 文字・図形・空間理解は、複数の感覚を使って学ぶ

文字の形、図形、位置や方向などの理解に困難がある場合は、見るだけでなく、触る・動く・なぞるなど、複数の感覚を使って学ぶことが大切です。

理由は、視知覚だけに頼って文字を受容してから書こうとすると、意図している文字を思い出すことができなかったり、うまく書けなかったりすることがあるためです。また、左右の概念など、認知や行動の手掛かりとなる概念を含んだ指示や説明を理解することが難しい場合があります。

具体的には、腕を大きく動かして文字の形をなぞります。体を大きく使った活動を取り入れます。様々な感覚を同時に使った活動を行います。見たり触ったりする体験的な活動と、位置や方向を表す言葉を関連付けます。

上下・左右・前後・遠近などの空間的な位置関係を、言葉で具体的に意味づけしながら確認することも大切です。家庭学習でも、紙面だけで理解させようとするのではなく、実物、動作、図、声に出す説明などを組み合わせると、理解につながりやすくなります。

3. 言葉の意味や使い方は、体験・写真・絵と結び付ける

言葉の意味理解や表現に困難がある場合は、言葉だけで説明するのではなく、実体験、写真、絵、ICTなどと結び付けて理解しやすくすることが大切です。

理由は、言葉は知っていても、その意味を十分に理解していなかったり、言葉を適切に活用できなかったりして、自分の思いや考えを相手に正確に伝えることが難しい場合があるためです。

具体的には、実体験と言葉の意味を結び付けます。写真や絵と言葉を対応させます。習った語彙を使って例文づくりに取り組みます。ICT機器を活用し、見る力や聞く力を使いながら言語の概念を形成します。

4. 本人が「自分に合う学び方」を理解できるようにする

LDのある子には、周囲が支援するだけでなく、本人自身が自分に合った学習方法や代替手段を理解し、必要に応じて使えるようにすることが大切です。

理由は、子ども自身が、自分に合った方法を使うと学びやすくなることを実感することが大切だからです。また、代替手段を使う必要性を周囲に伝える力を養うことも重要です。

具体的には、「自分は音で聞くと理解しやすい」「文字を大きくすると読みやすい」「キーボードなら考えを表現しやすい」と分かるようにします。必要な支援を先生や周囲に伝える練習をすることも大切です。

家庭学習でも、保護者が一方的に方法を決めるのではなく、子ども自身が「この方法なら分かりやすい」「このやり方なら続けやすい」と感じられる学び方を一緒に見つけていくことが重要です。実際に試すことが大事です。

とくに、学習障害とADHDなどを併せ持つ子はそうです。カスティーリャ・ラ・マンチャ大学の研究で示されるように、読解や文章題などは読む・計算するの困難さだけでなく、ワーキングメモリの負荷も関わってきます。
そのため、ADHDなどでワーキングメモリが弱いと、文章題などで正解するのは一層大変です。その点も留意して教材を選びましょう。

そのほかに確認したいLDの学習支援ポイント

5. 努力不足ではなく「見えにくい困難」として扱う

5. 努力不足ではなく「見えにくい困難」として扱う

LDのある子のつまずきは、本人の努力不足や単なる学習の遅れと決めつけず、特性に応じた支援が必要な困難として見ることが大切です。

理由は、LDは、一部の能力の習得と使用のみに困難を示すため、周囲から「単に学習が遅れている」「本人の努力不足」とみなされやすい障害だからです。また、子ども自身が困っていることを隠そうとしたり、周囲に気付かれないようにカモフラージュしたりすることもあり、困難が見逃されやすくなります。

具体的には、「読めないのは練習不足」とみなす前に、文字が見分けにくいのか、文節のまとまりが取りにくいのか、漢字の読みを覚えにくいのかを確認します。「書けないのはやる気がないから」と見る前に、文字を書く動作が負担なのか、漢字を思い出しにくいのか、考えを文章にまとめるところで止まっているのかを分けて見ます。

家庭学習では、「なぜできないの」と責めるより、どの方法なら取り組みやすいかを探すことが大切です。

6. 読みにくさがある場合は、文字情報の見せ方を変える

6. 読みにくさがある場合は、文字情報の見せ方を変える

読むことに困難がある場合は、文章をそのまま読ませ続けるのではなく、本人が読み取りやすい形に変えることが大切です。

理由は、視知覚の特性により、文字の判別が困難で、文字を読み間違ったり、文節の把握ができなかったりする場合があるためです。また、漢字の読みが覚えられない、覚えてもすぐに忘れる、似た漢字を読み誤るといったつまずきが、長文読解の困難や読書意欲の低下につながることがあります。

具体的には、本人にとって読み取りやすい書体を確認します。文字間や行間を広げます。文章の体裁を変えます。拡大文字を使います。振り仮名を付けます。拡大コピーを使います。電子書籍で文字の大きさを変えます。コンピュータの読み上げや音声情報を併用します。

教材を選ぶ場合も、文字量が多すぎないこと、行間や表示が見やすいこと、読み上げや音声説明を使えることを確認するとよいです。

7. 書きにくさがある場合は、書く方法を変える

7. 書きにくさがある場合は、書く方法を変える

書くことに困難がある場合は、手書きだけにこだわらず、本人が表現しやすい入力方法を使えるようにすることが大切です。

理由は、文字を正確に書くことや、筋道立てて文章を作成することに困難がある場合があるためです。また、書かれた文章を理解したり、文字を書いて表現したりすることは苦手でも、聞けば理解できたり、図や絵を使えば効率的に表現できたりすることがあります。

具体的には、口述筆記アプリを使います。ワープロやキーボード入力を使います。タブレット端末のフリック入力を使います。書くことではなく内容理解や考え方を見たい場面では、口頭で答える方法も検討します。

文章で整理するのが難しい場合は、図やシンボル、マインドマップのような表現を使って考えを整理しやすくします。家庭学習でも、「手で書くこと」が目的なのか、「理解した内容を表現すること」が目的なのかを分けて考えることが大切です。

8. 読み書きや計算の苦手は、別の方法で補う

8. 読み書きや計算の苦手は、別の方法で補う

読み書きや計算などで苦手なことがある場合は、本人の認知特性を考慮しながら、できる方法に変えたり、別の方法で代替したり、他の能力で補完したりすることが大切です。

理由は、自分に合った代替手段を使うことで、つまずきを回避できたり、課題に意欲的に取り組めるようになったり、自分の能力を発揮できたりするためです。苦手な方法だけにこだわると、本来理解できる内容まで学びにくくなることがあります。

具体的には、文字の形を言語化して識別しやすくします。パソコン、タブレット端末、デジタルカメラなどを使います。読みが難しい場合は読み上げ機能を使います。書くことが難しい場合はキーボード入力や音声入力を使います。考えは分かっているが書字で表現しにくい場合は、口頭試問で評価する方法もあります。

教材を選ぶ場合も、紙と鉛筆だけに限定せず、音声、図解、ICT、タブレット、キーボード入力、読み上げなどに対応しやすいものを候補に入れるとよいです。

9. 成功体験を積み、自信を失わせない

9. 成功体験を積み、自信を失わせない

LDのある子には、苦手な学習を繰り返させるだけでなく、やり方を工夫すればできるという経験を積ませることが大切です。

理由は、読み書きの学習を繰り返し行ってもなかなか成果が得られなかったり、認められる経験が乏しかったりすると、生活全般において自信を失う場合があるためです。その結果として、過度に自己評価が下がったり、意欲が低下したり、情緒が不安定になったりすることもあります。

具体的には、本人がつまずきを克服できるような指導や支援を行います。一つでもやり遂げた経験や成功した経験を積めるようにします。本人の努力をしっかり認めます。やり方を工夫すれば自分もやり遂げることができると気付けるようにします。

必要に応じて、困ったときに相談できる人や場所を確保します。家庭学習でも、「できない部分」だけを見るのではなく、できる方法を見つけて成功体験を積むことが大切です。

セクション5|3特性に共通する家庭学習の支援ポイント

ここまで、自閉症、ADHD(注意欠陥多動性障害)、学習障害のある子どもに見られやすい学習上の困りごとを見てきました。

それぞれの特性は異なります。

自閉症のある子では、見通しのもちにくさ、感覚過敏、興味や得意・不得意の偏り、一斉指示の受け取りにくさなどが学習に影響することがあります。

ADHDのある子では、注意の持続、手順の整理、時間管理、衝動性、多動性などが学習の進めにくさにつながることがあります。

学習障害のある子では、読む、書く、聞く、話す、計算する、推論するなど、特定の学習活動に強い困難が出ることがあります。

これらの特性にかんして、家庭学習で大切な考え方には共通点があります。

それは、子どもに「もっと頑張りなさい」と求める前に、学び方そのものを調整することです。

発達障害のある子の学習支援では、診断名だけで判断するのではなく、子どもがどこで困っているのかを見て、学習量、手順、教材、環境、声かけを調整していくことが大切です。

1. 指示は短く、具体的にする

発達障害のある子の家庭学習では、指示を短く、具体的にすることが大切です。

理由は、長い説明や抽象的な指示だけでは、何をすればよいのか分かりにくくなることがあるためです。

自閉症のある子は、抽象的な表現の意味を理解することが難しい場合があります。ADHDのある子は、長い指示の途中で聞き逃したり、別のことに注意が向いたりすることがあります。学習障害のある子は、言葉の意味理解や表現に困難がある場合、指示の内容を正確に理解しにくいことがあります。

そのため、「ちゃんとやって」「集中して」「丁寧に書いて」といった言い方だけではなく、行動に移せる形で伝えることが大切です。

具体的には、「まず問題文を読む」「次に数字に線を引く」「1問解いたら答え合わせをする」「3問終わったら休憩する」のように、やることを小さな行動に分けます。

家庭学習では、保護者が何度も口頭で説明するより、紙に書く、チェック表にする、画面で確認できるようにするなど、子どもが自分で見返せる形にすると取り組みやすくなります。

2. 学習の流れと終わりを見えるようにする

発達障害のある子には、学習の流れと終わりを見えるようにすることが大切です。

理由は、何をどの順番で進めるのか、いつ終わるのかが分からないと、不安になったり、途中で気が散ったり、最後まで取り組みにくくなったりすることがあるためです。見通しがたつと集中しやすくなります。

自閉症のある子では、予定変更や見通しのもちにくさが不安につながることがあります。ADHDのある子では、手順を整理したり、時間を意識して行動したりすることが難しい場合があります。学習障害のある子では、特定の学習活動に時間がかかり、どこまで進めればよいのか分かりにくくなることがあります。

具体的には、今日やる内容、学習の順番、休憩のタイミング、終わりの目安を見える形にします。

「国語をやる」ではなく、「音読を1回する」「漢字を3つ確認する」「問題を2問解く」のように、終わりが分かる単位にします。

また、チェック表、タイマー、スケジュール、学習画面の進捗表示などを使うと、子どもも保護者も「どこまで終わったか」を確認しやすくなります。

3. 1回の学習量を調整し、小さな成功体験を作れるようにする

発達障害のある子の家庭学習では、最初から多い量をこなそうとするより、学習量を調整し、小さな成功体験を作ることが大切です。

理由は、量が多すぎると、途中で疲れたり、集中が切れたり、苦手意識が強くなったりしやすいためです。

ADHDのある子では、集中を持続することが難しい場合があります。学習障害のある子では、読み書きや計算など特定の活動に強い負担がかかることがあります。自閉症のある子では、普段の経験から自信の弱いケースが多いため、成功体験がやる気や前向きさにとって大事になってきます。

そのため、家庭学習では「長く勉強すること」よりも、「短くても完了すること」「できた経験を積むこと」を重視します。

具体的には、計算を5問だけ解く、講義動画を1本見たら休憩する、漢字を3つだけ確認する、1つの小単元だけ取り組む、といった形にします。

大切なのは、子どもが「終わった」「できた」と感じられることです。

できた経験が増えると、次の学習に入りやすくなります。逆に、毎回「終わらなかった」「また怒られた」という経験が続くと、家庭学習そのものへの抵抗感が強くなりやすいです。

4. 苦手な教科は原因となっている単元までピンポイントで戻って対処する

発達障害のある子の家庭学習では、現在の学年の内容だけにこだわらず、必要に応じて苦手なところまでピンポイントで戻れるようにすることが大切です。

理由は、つまずきの原因が、今学んでいる単元ではなく、前の学年や前の単元に残っていることがあるためです。そのため、根本的に解決する必要があります。

しかし、学習でやる気や集中力が続きにくい場合、学習時間を簡単には増やせません。そのため、つまずきの原因になっている部分を的確に特定し、そこだけをピンポイントで学び直すことが求められます。

逆に、原因と思われる単元をやみくもに勉強すると、勉強時間が増えているのに効果が出ないので、途中で投げ出す恐れがあります。勉強嫌いになるかもしれません。

具体的には、つまずきの原因をピンポイントで的確に特定し、適切な手段で対処できる教材か家庭教師を選ぶことです。保護者がこれを代わりに行うのはしばしば非現実的です。

とくに、つまずきの原因が複数の教科にまたがっていたり、かなり前の単元にある場合、特定と対処の両方が大変になってきます。

5. 得意なところは上限を決めずに伸ばせるようにする

発達障害のある子の家庭学習では、苦手なところを補うだけでなく、得意なところを伸ばせるようにすることも大切です。

理由は、発達障害のある子は、得意なこと・好きなことでは定型の子よりもうまくいくことがあるためです。得意分野ができれば、勉強での苦手意識や抵抗感が弱まり、やる気と自信につながっていきます。

自閉症のある子では、特定の事柄への深い興味や関心によって、その教科や分野の成績が高くなりやすいです。ADHDのある子では、興味や関心がもてる内容であれば、学習活動に入りやすいです。

学習障害のある子でも、読む・書く・計算するなどの一部に強い困難があっても、聞いて理解する、図や絵で考える、口頭で説明するなど、別の方法では力を発揮できることがあります。

具体的には、得意な教科は学年に縛られず先に進める、興味のあるテーマは深く学べるようにする、得意な理解方法を使って学習できるようにする、といった方法があります。

発達障害のある子の支援では、「苦手を平均に近づける」ことだけを目標にすると、特性の強みを活かせません。苦手な部分には必要な支援を行いながら、得意な部分は上限を決めずに伸ばせるようにする視点も重要です。

教材を選ぶ場合も、苦手な単元に戻れるだけでなく、得意な教科や単元を先に進められるか、子どもの興味に合わせて学習を広げられるかを確認するとよいです。

6. 視覚・音声・ICTなど、複数の手法を使う

発達障害のある子の家庭学習では、紙と鉛筆、口頭説明だけにこだわらず、視覚、音声、ICTなど、複数の手法を使うことが大切です。

理由は、子どもによって、理解しやすい情報の入り方や、表現しやすい方法が異なるためです。

自閉症のある子では、絵や図などの視覚情報を活用することで理解しやすくなることがあります。学習障害のある子では、読むことが苦手でも、聞けば理解しやすい場合があります。また、手書きが苦手でも、キーボード入力や音声入力なら考えを表現しやすい場合があります。ADHDのある子では、重要な部分を色分けしたり、見る場所を明確にしたりすることで集中を維持しやすいです。

具体的には、図解、イラスト、アニメーション、音声読み上げ、電子書籍、拡大表示、振り仮名、キーボード入力、タブレット入力、チェック表、学習履歴などを活用します。

家庭学習では、「この方法でなければいけない」と固定するより、子どもが理解しやすい方法を試しながら選ぶことが大切です。教材を選ぶ場合も、文章だけで説明する教材より、視覚的に分かりやすい教材、音声や画面表示を使える教材、学習履歴を確認できる教材のほうが合う場合があります。

7. 保護者が一人だけで抱え込まない

発達障害のある子の家庭学習では、保護者が一人で抱え込まないことも大切です。

理由は、子どもの特性に合わせて学習方法を調整するには、観察、判断、教材選び、声かけ、環境調整など、多くの負担がかかるためです。

自閉症、ADHD、学習障害はいずれも、困りごとの出方に個人差があります。同じ診断名でも、困っているポイントは子どもによって異なります。複数の特性や別の障害などをもつ場合はなおさらです。

さらに、実際に家庭学習を進める中では、「急に嫌がる」「説明しても伝わらない」「同じミスを繰り返す」「途中で席を立つ」「読めるのに書けない」「音や画面刺激が気になる」といった問題が起こることがあります。

これらを保護者だけで毎回分析し、対策を考え続けるのは簡単ではありません。

具体的には、学校の先生、通級指導、特別支援教育コーディネーター、専門機関、教材のサポート、学習コーチなど、相談できる相手や仕組みを持つことが大切です。

家庭教材を使う場合も、子どもが一人で進めやすいこと、保護者が毎回つきっきりにならなくてすむ工夫、必要に応じて相談できるサポートがあることは、保護者の負担を軽くするうえで重要です。

8. できない理由を「努力不足」と決めつけない

発達障害のある子の学習では、できない理由をすぐに「努力不足」「やる気がない」と決めつけないことが大切です。

理由は、発達障害のある子のつまずきには、注意の持続、見通しのもちにくさ、感覚過敏、読み書きや計算の困難、手順の理解、情報の受け取り方など、さまざまな要因が関係していることがあるためです。

特に学習障害は、全般的な知的発達に遅れがないため、困難が見えにくく、「単に学習が遅れている」「本人の努力不足」とみなされやすい特徴があります。ADHDのある子も、注意や叱責だけでは行動が改善しない場合があります。自閉症のある子も、こだわりや切り替えの難しさの背景に、不安や感覚の問題が関係していることがあります。

そのため、家庭学習では、できなかった結果だけを見るのではなく、「なぜ取り組みにくかったのか」を見ることが重要です。

具体的には、課題量が多すぎたのか、説明が長すぎたのか、見る場所が分かりにくかったのか、音や光が気になったのか、読むことが負担だったのか、書くことが負担だったのか、前の単元でつまずいていたのかを確認します。

原因が変われば、必要な支援も変わります。

このように見ると、自閉症、ADHD、学習障害で困りごとの出方は違っても、家庭学習で共通して大切なのは、子どもに合わない学び方を無理に続けるのではなく、子どもに合う形へ調整することです。

教材を選ぶときも、単に有名な教材かどうか、料金が安いか、難易度が高いかだけで判断しないほうがよいです。

大切なのは、子どもの特性に合わせて、学び方を調整できるかどうかです。

その際に、「発達障害に対応」と書かれているだけで判断しないことが大切です。具体的にどのような仕組みで発達障害の子どもの学びにくさを減らせるのかを見る必要があります。

既存の教材に少し配慮を加えただけのものより、発達障害のある子の困りごとを前提に作られた教材のほうが総合的に役立ちやすいです。

セクション6|発達障害のある子の家庭学習サービスはどう選ぶ?

前のセクションでは、発達障害のある子の家庭学習では、子どもの特性に合わせて学び方を調整することが大切だと説明しました。

具体的には、次のような点を確認する必要があります。

  • 1回の学習量を調整できるか。
  • 学習の手順や進み具合が分かりやすいか。
  • 苦手な単元まで戻って学べるか。
  • 得意な教科は先に進められるか。
  • 図解、音声、ICTなど複数の手法を使えるか。
  • 子どもが一人で進めやすい仕組みがあるか。
  • 保護者が一人で抱え込まないために相談できるサポートがあるか。

発達障害のある子の家庭学習では、これらを満たす学習サービスを選ぶことが重要です。

ただし、サービスの形は一つではありません。大きく分けると、教材家庭教師があります。

どちらがよいか、あるいは組み合わせるべきかは、子どもの特性や家庭の負担によって変わります。

1. 教材で選ぶなら、「すらら」が有力な候補

教材で発達障害のある子の家庭学習を支えるなら、まず候補に入れたいのが、無学年式オンライン教材のすららです。

理由は、前セクションで整理した家庭学習の要素の大部分を備えているためです。

たとえば、発達障害のある子の家庭学習では、1回の学習量を調整できること、学習の手順や進み具合が分かりやすいこと、苦手な単元まで戻れること、得意な教科や単元は先に進められること、図解・音声・ICTなど複数の学び方を使えること、保護者が一人で抱え込まない仕組みが重要です。

すららは、これらの条件を満たしています。

まず、すららは無学年式教材なので、現在の学年に縛られず、苦手なところは前の単元や学年まで戻って学べます。しかも、AIにより、ピンポイントで戻り、ちょうどよい難易度の演習問題で苦手克服できます。他方で、得意な教科や単元は先に進めることもできます。そのため、教科ごとに得意・不得意の差が出やすい子にも合わせやすいです。

また、すららはキャラクター講師による対話型授業、音声、イラスト、アニメーションを使って説明します。文章だけで理解するのが難しい子、映像授業だけでは聞き逃しやすい子、絵や図などの視覚情報があるほうが理解しやすい子にとって、複数の手法を使える点は大きなメリットです。

さらに、各単元が短く、確認問題がこまめに入ります。少しずつ段階的に理解を積み重ねる設計です。そのため、長時間集中し続けることが難しい子や、分からないとかんしゃくを起こしやすい子でも取り組みやすく、小さな成功体験を積みやすい設計です。

他教材にない特徴として、すららでは、専属コーチのサポートを受けられます。コーチは現役の塾講師やカウンセラーなどが担当します。お子さんの特性や学力を見て学習計画を立て、必要に応じて再調整します。お子さんに励ましや声かけ、質問対応をし、計画遂行を支援します。保護者にも、お子さんへの声かけや褒め方のアドバイスなどをしてくれます。そのため、保護者の負担が大幅に減りやすいです。

もう一つの特徴は、すららが発達障害の学習支援で長年の実績を持っていることです。

すららは、そもそも子どもの発達科学研究所という専門機関との共同開発によって作られています。そのため、一般的な教材にあとから「発達障害対応」と付け加えたものとは一線を画します。すららは、発達障害のある子のために開発されてきた教材といえます。

実際に、すららは日本全国の特別支援学校・特別支援学級で広く利用されてきました。さらに、発達障害や不登校の子どもの学習支援に20年以上取り組んできた実績があり、その社会的意義が評価され、2016年に経済産業省の社会課題解決賞を受賞しています。

このように、すららは、発達障害のある子の家庭学習で重要になる、短い単元、戻り学習、先取り学習、視覚・音声による説明、AIによる難易度調整、学習履歴、すららコーチによる学習計画支援を組み合わせた教材です。

もっとも、すべての子に合うわけではありません。アニメ風のキャラクター講師が合わない子、情緒面や行動面の支援が先に必要な子もいます。

その場合は、教材だけで解決しようとせず、家庭教師、学校、専門機関との連携も検討したほうがよいです。

それでも、教材で発達障害のある子の家庭学習を考えるなら、すららは最初に検討すべき候補だといえます。

2. 家庭教師で考えるなら、まなぶてらすのように講師を選べるサービスが候補になる

家庭教師で考える場合は、発達障害に対応しているかどうかだけでなく、実際に担当する先生を事前に確認できるかが重要です。

理由は、家庭教師や個別指導は、同じサービス内でも担当する先生の経験、説明の仕方、発達障害への理解、子どもとの相性で差が出やすいためです。

「発達障害対応」と書かれていても、実際に担当する先生が、子どもの特性に合わせて課題量を調整したり、説明方法を変えたり、読み書きや集中の困難に配慮したりできるとは限りません。

発達障害のある子の場合、先生との相性も大きく影響します。たとえば、厳しく引っ張る先生が合う子もいれば、安心感を重視したほうが学びやすい子もいます。

だからこそ、家庭教師型では、事前に講師情報を見られること、保護者が条件設定だけでなく直接的に講師を選べること、無料体験で相性を確認できることが重要になります。

この点で、まなぶてらすのようなオンライン家庭教師サービスは候補になります。

まなぶてらすは、200名以上のプロ講師が在籍しており、科目、曜日、時間帯、指導歴などから子どもに合う先生を探せます。発達障害や不登校対応の先生だけを絞って検索できます。自分で探すのが難しい場合は、事務局がおすすめの先生を紹介する仕組みもあります。

まなぶてらすでは、講師ごとのプロフィールページがあり、指導歴や得意分野、事務局コメントなどを確認できます。発達障害対応の先生の場合、発達障害にかんする資格や指導歴などが書かれているので、事前に知って複数の先生を比較検討できます。無料体験があり、相性も確認できます。

このように、まなぶてらすの強みは、講師のプロフィールを事前に確認し、発達障害への理解、指導経験、相性を見ながら選びやすい点にあります。そのため、家庭教師サービスの中では、選ぶ際に失敗しにくいです。

ただし、家庭教師型にも限界があります。講師の力量や相性に左右されやすいこと、費用がかかりやすいこと、講師がいない時間の家庭学習も整える必要があることには注意が必要です。

そのため、まなぶてらすのような家庭教師型は、教材だけでは止まりやすい子、1対1で人間の講師に教えてほしい子に向いています。

まなぶてらすはこちらへ

3. 教材や家庭教師だけでは対応できない問題は、学校や専門機関と連携する

教材や家庭教師は、発達障害のある子の家庭学習を支えるうえで役立つ選択肢です。

とはいえ、万能ではありません。学校生活全体の困りごと、情緒面の不安、強い感覚過敏、対人関係の問題、不登校、病気、家庭内での強い拒否感などがある場合は、教材や家庭教師だけでは対応しきれないことがあります。

そのような場合、学校や専門機関と連携して、学習環境や生活全体の支援を考える必要があります。

具体的には、担任の先生、特別支援教育コーディネーター、通級指導、スクールカウンセラー、発達相談、医療・福祉の専門機関などに相談することが考えられます。家庭教材や家庭教師を使う場合でも、学校や支援者と情報共有できると、より使いやすくなります。

とくに、不登校の場合、すららは出席扱い制度が利用できます。すららによる自宅学習が学校での出席として扱われる国の制度です。利用には学校側の許可が必要ですので、学校と連携することになります。

以上のように、必要に応じて複数の手段を用いる姿勢が大切です。

セクション7|すららについて、より詳しく解説

前のセクションでは、発達障害のある子の家庭学習サービスとして、教材ならすらら、家庭教師ならまなぶてらすのような選択肢があると説明しました。

その中でも、教材で家庭学習を整えたい場合、すららは有力な候補になります。

すららは、無学年式でピンポイントの戻り学習ができること、得意な教科は先に進められること、図解・音声・ICTを使えること、短い単元で進めやすいこと、学習履歴やすららコーチのサポートがあることなど、発達障害のある子の家庭学習で重要な要素を多く備えています。

ただし、すららがすべての子に合うわけではありません。

発達障害のある子の困りごとは、一人ひとり違います。自閉症、ADHD、学習障害という診断名が同じでも、実際に困っていることは子どもによって異なります。

そのため、すららを検討するときは、「発達障害の子に向いている教材だから使う」と考えるのではなく、わが子の困りごとと、すららの仕組みが合っているかを見ることが大切です。

1. 前の学年のつまずきが残っている子には合いやすい

すららが合いやすいのは、今の学年の内容についていけない原因が、前の学年や前の単元にある子です。「なにが分からないか分からない」子も該当します。

発達障害のある子の場合、授業中に聞き逃しがあったり、読み書きや計算の一部で強くつまずいたり、苦手な単元を避けてきたりして、基礎の抜けが残っていることがあります。

この状態で、今の学年の教材だけを進めても、根本的な解決にはなりにくいです。

すららは無学年式なので、現在の学年に固定されず、つまずきの原因となっている単元まで戻って学べます

たとえば、中学生でも小学生範囲の計算に戻る、小学高学年でも低学年の漢字や文章理解に戻る、といった使い方ができます。

さらに、AIによって、原因となる単元へと戻してもらえるだけでなく、現在の学力に応じた問題を自動出題されるため、必要なところをピンポイントで補いやすいです。

そのため、前の学年のつまずきが残っている子、どこで分からなくなったのか見つけにくい子、最短で苦手を克服したい子、復習時間が長いと耐えられない子には、すららが合いやすいです。

2. 得意・不得意の差が大きい子にも合いやすい

すららは、教科ごとに得意・不得意の差が大きい子にも合いやすい教材です。

発達障害のある子は、教科ごとに得意不得意が分かれやすいです。

このような子に対して、すべての教科を同じ学年・同じペースで進めると、苦手な教科ではつまずきが残り、得意な教科では物足りなくなる傾向があります。

すららは、苦手な教科は戻るだけでなく、得意な教科は先に進めることができます。小学生でも高3まで進めます。

苦手を補うだけでなく、得意を伸ばすことで、勉強のやる気と自信をつけるのに適しています。

3. 視覚や音声があるほうが理解しやすい子には合いやすい

すららは、文字だけの教材よりも、絵や図などの視覚と音声を使った説明のほうが理解しやすい子に合いやすいです。

発達障害のある子の中には、長い文章だけでは内容をつかみにくい子がいます。映像授業だけでは聞き逃しやすい子もいます。逆に、図や絵、アニメーション、音声があると理解しやすくなる子もいます。

すららは、キャラクター講師による対話型授業、音声、イラスト、アニメーションを使って説明します。そのため、文章だけを読む教材よりも、目で見て、耳で聞いて、画面上で確認しながら進めやすいです。

ただし、視覚・音声がある教材なら何でもよいわけではありません。

画面がごちゃごちゃしている教材や、音や動きが多すぎる教材は、かえって集中しにくいです。そのような点で、発達障害の子に合わないタブレット教材はたくさんあります。

この点でも、すららは別です。これらの問題を認識しており、画面や音声の余計な刺激をカットしています。これはすららが発達障害向けの学習サービスといえる理由の一つです。

4. 短い単元で、少しずつ理解を積み重ねたい子には合いやすい

すららは、長時間の学習が負担になりやすい子にも合う教材です。

発達障害のある子の家庭学習では、最初から長時間勉強させようとすると、集中が切れたり、不安が強まったり、途中で嫌になったりしやすいです。

特にADHDのある子では、注意の集中を長く続けることが難しい場合があります。自閉症のある子では、終わりが見えない学習に不安を感じることがあります。学習障害のある子では、読む・書く・計算するなどの一部の活動に強い負担がかかり、同じ学習量でも疲れやすい場合があります。

すららは、単元が細かく分かれており、短い単位で学習を進めやすい教材です。説明だけが長く続くのではなく、確認問題や演習をはさみながら、少しずつ理解を積み重ねる設計です。

そのため、「今日は1単元だけ」「動画を1つ見て確認問題まで」「短時間だけ取り組む」といった調整がしやすいです。

家庭学習で大切なのは、長く座らせることではなく、短くても完了できる経験を積むことです。成功体験が自信とやる気に繋がります。

すららは、小さな単位で進めやすいため、学習への抵抗感が強い子や、勉強を始めるまでのハードルが高い子にも使いやすい場合があります。

5. 保護者が毎回つきっきりで教えるのが難しい家庭にも合いやすい

すららは、保護者が毎回つきっきりで教えるのが難しい家庭にも合いやすいです。

発達障害のある子の家庭学習では、保護者がすべてを管理しようとすると負担が大きくなります。

特性を踏まえて、何をやるか決める、分からないところを教える、丸つけをする、間違いを直す、子どもの気持ちを切り替える、学習量を調整する。中長期の学習計画を立て、再調整する。これを一人で続けるのは簡単ではありません。

さらに、親が教えると、子どもが反発したり、親子で衝突したりすることもあります。

すららは、キャラクター講師が授業を進め、自動採点やAIドリルで理解度に合わせた演習ができます。学習履歴も残るため、保護者が毎回横について見ていなくても、進み具合やつまずきを確認しやすいです。

さらに、すららコーチが学習計画や声かけ、進め方の相談に関わってくれる点も大きな特徴です。

保護者だけで抱え込まずに済む仕組みがあるため、家庭学習の負担を減らしたい家庭には合いやすいです。

ただし、どれだけ減らせるかは家庭ごとに異なります。

6. 不登校や別室登校など、学習空白がある子にも候補になる

すららは、不登校や別室登校などで学習空白がある子にも候補になります。

学校に行けない期間があると、授業を受けられなかった単元が残りやすくなります。どこから戻ればよいか分からなくなることもあります。

また、不登校の子は、学校のペースに合わせること自体が負担になっている場合もあります。

すららは無学年式なので、現在の学年にこだわらず、分かるところから学び直せます。自宅で進められるため、学校に通うことが難しい時期でも、家庭で学習の流れを作りやすいです。

さらに、不登校の場合、すららは出席扱い制度の利用対象として案内されています。すららによる自宅学習が学校での出席として扱われる可能性があります。

ただし、出席扱いにするには学校側の判断や許可が必要です。そのため、不登校の学習支援としてすららを検討する場合は、家庭だけで進めるのではなく、学校と相談しながら進めることが大切です。

7. 反対に、すららだけでは難しいケースもある

すららは、発達障害のある子の家庭学習で有力な候補ですが、すべての子に合うわけではありません。

まず注意したいのは、アニメ風のキャラクター講師や対話型授業が合わない子です。

すららは、キャラクター講師が音声で説明し、画面上でやり取りしながら進める教材です。この仕組みは、勉強へのハードルを下げたり、集中しやすくしたりするうえで役立ちます。

一方で、キャラクターの雰囲気、声、テンポ、画面の動きが苦手な子には合わない場合があります。

難関校向けの応用問題を大量に解きたい子にも、すららだけでは足りない場合があります。

すららは、基礎理解、戻り学習、先取り、標準〜中堅レベルの学力形成に強い教材です。

一方で、難関校受験では、応用問題や発展問題を大量に解く必要があります。その場合は、すららで基礎や苦手を固めたうえで、応用問題集、塾、家庭教師、Z会などを組み合わせるほうが現実的です。

さらに、情緒面や行動面の支援が必要な子もいます。

強い不安、登校しぶり、不登校、生活リズムの大きな乱れ、家庭内での激しい拒否、対人関係の強いストレスなどがある場合は、学習教材を変えるだけでは対応しきれないことがあります。

すららは、発達障害のある子の学習を支える教材ですが、医療的支援、療育、学校生活全体の調整を代わりに行うものではありません。

そのため、困りごとが学習面を超えている場合は、教材だけで抱え込まず、学校、通級指導、特別支援教育コーディネーター、スクールカウンセラー、発達相談、医療・福祉の専門機関などに相談することが大切です。

まとめ|すららは有力だが、相性確認は必要

すららは、発達障害のある子の家庭学習で必要になりやすい仕組みを多く備えています。

特に、前の学年のつまずきがある子、得意・不得意の差が大きい子、視覚や音声で理解しやすい子、少しずつ着実に進めたい子、保護者が一人で抱え込みたくない家庭には合いやすいです。

一方で、キャラクターや音声が合わない子、難関校受験を目指す子、情緒面や生活面の支援が先に必要な子には、すららだけで対応しようとしないことも大切です。

教材選びで大切なのは、「発達障害対応」と書かれているかどうかだけではありません。子どもの困りごとと、教材の仕組みが合っているかを具体的に確認することです。

その意味で、すららは最初に検討する価値のある教材ですが、実際に使う前には、無料体験などで相性を確認しておくと安心です。

「うちの子に役立つかも」と感じたら、このタイミングで相性を確認しておくことも大切です。無料の資料請求や体験を使えば、お子さんとの相性や、実際に取り組めそうかを確認できます。納得できれば、受講開始も選択肢です。

すららについて、より詳しい解説はこちら

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セクション8|まとめと次の一歩

ここまで、発達障害のある子の家庭学習について、自閉症、ADHD、学習障害の特徴と、家庭でできる支援の考え方を見てきました。

発達障害のある子の学習では、診断名だけで判断するのではなく、子どもがどこで困っているのかを見ることが大切です。

自閉症のある子では、見通しのもちにくさ、感覚過敏、興味や得意・不得意の偏り、一斉指示の受け取りにくさなどが学習に影響することがあります。

ADHDのある子では、注意の持続、手順の整理、時間管理、衝動性、多動性などが、学習の進めにくさにつながることがあります。

学習障害のある子では、読む、書く、聞く、話す、計算する、推論するなど、特定の学習活動に強い困難が出ることがあります。

共通して大切なのは、子どもに「もっと頑張りなさい」と求める前に、学び方そのものを調整することです。

  • 1回の学習量を調整する。
  • 学習の流れや終わりを見えるようにする。
  • 指示を短く具体的にする。
  • 苦手な単元までピンポイントで戻る。
  • 得意なところは先に進める。
  • 図解、音声、ICTなど複数の手法を使う。
  • 保護者が一人で抱え込みすぎない。

こうした工夫によって、子どもが学習に取り組みやすくなることがあります。

家庭教材を選ぶ場合も、有名か、料金が安いか、「発達障害対応」とうたっているかどうかで判断するのではなく、子どもの困りごとに対応できる具体的な仕組みがあるかを確認することが大切です。

すららはそのような仕組みと実績で、有力な候補になります。

すららは、発達障害のある子の学習支援に長く取り組んできた教材であり、子どもの発達科学研究所との共同開発、日本全国の特別支援学校・特別支援学級での利用、社会課題解決賞の受賞など、他の通信教材には少ない実績があります。

無学年式のピンポイントの戻り学習、AIによる難易度調整、短い単元、キャラクター講師による対話型授業、音声・イラスト・アニメーションによる説明、学習履歴、すららコーチの支援など、発達障害のある子の家庭学習で役立ちやすい仕組みを多く備えています。

もちろん、すららがすべての子に合うわけではありません。キャラクターや音声が合わない子、難関校向けの応用問題を大量に解きたい子、情緒面や生活面の支援が先に必要な子には、すららだけで対応しようとしないことも大切です。

家庭教師が合う子もいます。学校や専門機関との連携が先に必要な子もいます。

大切なのは、あなたのお子さんに合う形へ調整することです。そうできれば、家庭学習の負担を減らし、苦手克服や得意分野の伸長につなげられます。

まずは、お子さんの困りごとに合う学習方法を選ぶことから始めてみてください。

参考ページ

参考ページ

ASDとは

  • 自閉スペクトラム症(ASD)|国立精神・神経医療研究センター病院
    https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/disease06.html
  • 自閉スペクトラム症(ASD)とは|渋谷駅前メンタルクリニック
    https://www.shibuya-ekimae-mental.com/asd/
  • ASD(自閉スペクトラム症)の子ども・大人にみられる特徴|カモミール
    https://www.chamomile.jp/blog/asd-traits-children-adults
  • 自閉スペクトラム症(ASD)の特徴|シオノギ・ウェルネス
    https://wellness.shionogi.co.jp/psychosis-neurosis/developmental-disability/property/asd.html
  • 自閉スペクトラム症(ASD)・ADHDについて|日本自閉症協会
    https://www.autism.or.jp/about-autism-adhd/

ASDの学習のポイント

文部科学省|障害のある子供の教育支援の手引

Treatment and Intervention for Autism Spectrum Disorder

  • Sam, A., & AFIRM Team. (2024). Visual supports: EBP brief packet. Autism Focused Intervention Resources & Modules, UNC Frank Porter Graham Child Development Institute. https://afirm.fpg.unc.edu/wp-content/uploads/Visual-Supports-Brief-Packet.pdf
  • Rutherford, M., Baxter, J., Johnston, L., Tyagi, V., & Maciver, D. (2023). Piloting a home visual support intervention with families of autistic children and children with related needs aged 0–12. International Journal of Environmental Research and Public Health, 20(5), 4401. https://doi.org/10.3390/ijerph20054401
  • Howley, M. (2015). Outcomes of structured teaching for children on the autism spectrum: Does the research evidence neglect the bigger picture? Journal of Research in Special Educational Needs, 15(2), 106–119. https://doi.org/10.1111/1471-3802.12040
  • Mallory, C., & Keehn, B. (2021). Implications of sensory processing and attentional differences associated with autism in academic settings: An integrative review. Frontiers in Psychiatry, 12, 695825. https://doi.org/10.3389/fpsyt.2021.695825
  • Gentil-Gutiérrez, A., Cuesta-Gómez, J. L., Rodríguez-Fernández, P., & González-Bernal, J. J. (2021). Implication of the sensory environment in children with autism spectrum disorder: Perspectives from school. International Journal of Environmental Research and Public Health, 18(14), 7670. https://doi.org/10.3390/ijerph18147670
  • Mancil, G. R., & Pearl, C. E. (2008). Restricted interests as motivators: Improving academic engagement and outcomes of children on the autism spectrum. TEACHING Exceptional Children Plus, 4(6), Article 7. https://files.eric.ed.gov/fulltext/EJ967728.pdf
  • Arunachalam, S., Steele, A., Pelletier, T., & Luyster, R. J. (2024). Do focused interests support word learning? A study with autistic and nonautistic children. Autism Research, 17(5), 955–971. https://doi.org/10.1002/aur.3121
  • Iacono, T., Trembath, D., & Erickson, S. (2016). The role of augmentative and alternative communication for children with autism: Current status and future trends. Neuropsychiatric Disease and Treatment, 12, 2349–2361. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5036660/
  • Mazefsky, C. A., & White, S. W. (2014). Emotion regulation: Concepts and practice in autism spectrum disorder. Child and Adolescent Psychiatric Clinics of North America, 23(1), 15–24. https://doi.org/10.1016/j.chc.2013.07.002

ADHDとは

  • ADHD(注意欠如・多動症)とは|症状・原因・治療|武田薬品工業
    https://www.takeda.co.jp/patients/adhd/parents/adhd-about.html
  • 注意欠如・多動症(ADHD)|国立精神・神経医療研究センター病院
    https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/disease07.html
  • ADHDの特徴と向き合い方|IMSグループ スマイルクリニック
    https://ims.gr.jp/smileclinic-imstokyo/column/240906.html
  • ADHD(注意欠如・多動症)とは|症状・原因・治療|南陽病院
    https://nanyo9960.jp/sick/adhd.html
  • ADHD(注意欠如・多動症)について|hamacoco
    https://hamacoco.jp/adhd/

ADHDの学習のポイント

文部科学省|障害のある子供の教育支援の手引

  • Ogundele, M. O., & Ayyash, H. F. (2023). ADHD in children and adolescents: Review of current practice of non-pharmacological and behavioural management. AIMS Public Health, 10(1), 35–51. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10091126/
  • Gavin, B., Holme, I., Minihan, E., O’Reilly, G., & McNicholas, F. (2023). Understanding the “battleground” of homework and ADHD: A qualitative study of parents’ perspectives and experiences. Social Sciences & Humanities Open, 8, 100587. https://adhdireland.ie/wp-content/uploads/2023/07/Battleground-Homework.pdf
  • Morsink, S., Van der Oord, S., Antrop, I., Danckaerts, M., & Scheres, A. (2022). Studying motivation in ADHD: The role of internal motives and the relevance of self determination theory. Journal of Attention Disorders, 26(8), 1139–1158. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9066661/
  • Morsink, S., Sonuga-Barke, E., Van der Oord, S., Van Dessel, J., Lemiere, J., & Danckaerts, M. (2020). Task-related motivation and academic achievement in children and adolescents with ADHD. European Child and Adolescent Psychiatry. https://doi.org/10.1007/s00787-020-01494-8
  • Shen, L., Wang, C., Tian, Y., Chen, J., Wang, Y., & Yu, G. (2021). Effects of parent-teacher training on academic performance and parental anxiety in school-aged children with attention-deficit/hyperactivity disorder: A cluster randomized controlled trial in Shanghai, China. Frontiers in Psychology, 12, 733450. https://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2021.733450/full
  • Wong, K. P., Qin, J., Xie, Y. J., & Zhang, B. (2023). Effectiveness of technology-based interventions for school-age children with attention-deficit/hyperactivity disorder: Systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. JMIR Mental Health, 10, e51459. https://doi.org/10.2196/51459

Homework Problems & ADHD?

ADHD in the Classroom: Helping Children Succeed in School

Homework Help for ADHD

Understood|Why kids with ADHD often rush through homework

Understood|Classroom accommodations for ADHD

LDとは

  • 学習障害(LD)について|文部科学省
    https://www.mext.go.jp/amenu/shotou/tokubetu/mext00808.html
  • 学習障害(LD)の特徴|シオノギ・ウェルネス
    https://wellness.shionogi.co.jp/psychosis-neurosis/developmental-disability/property/ld.html
  • 学習障害(LD)とは|症状・原因・支援方法|東京ブレインクリニック
    https://tokyo-brain.clinic/psychiatric-illness/ld/1252
  • LD(学習障害)への支援と学び方の工夫|日本心理検査協会コラム
    https://j-shinrikensa.jp/column/ld-support/
  • 日本LD学会|用語集(LD関連の基礎知識)
    https://www.jald.or.jp/info/glossary/

LDの学習のポイント

文部科学省|障害のある子供の教育支援の手引

Learning Disabilities: An Overview

えんど

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